20160514 私立大学の入試

・私立大学の入試、一般入試と推薦入試、AO入試に分けられる。
・私立大学の一般入試では、各大学が自由に入試日程、選抜方法を設定している。
  ・試験日が重ならなければ何校でも受験できる。
・一般入試は、各大学で試験を実施する「一般方式」と、センター試験の成績を利用する「センター試験利用方式」に大別できる。
 
   一般入試のピークは1月下旬から2月中旬
・私立大学の一般方式は、主にセンター試験が終わった1月下旬~2月中旬。
・入試科目は大学によりさまざま。
 文系学部は英語・国語・地歴公民または数学から3教科
 理系学部は英語・数学・理科の3教科を課すパターンが一般的。
・入試科目や配点に特徴がある入試方式を実施しているところも多く、これらを組み合わせて1つの学部・学科で2つ以上の入試方式をもつ大学も少なくない。
 代表的なもの 
  ①入試科目を1~2科目とする方式。
  ②特定科目の配点比率を高くする方式。
  受験生から見れば科目を絞って勉強することができるうえ、得意科目を活かせる入試。
  ③学科試験を課さずに小論文や論述試験で選抜する方式。
  ④外部英語試験(英検、TOEFL等)のスコア保持者や日商簿記などの資格取得者に点数を加点する方式。
 ただし、方式ごとの募集人員は、3教科型入試の比率が高い大学が一般的。
・あくまでも3教科型入試の対策を基本としたうえで、他の入試方式は自分に適した方式があれば上手に利用するとよい。
 
 
● さまざまな入試方式の例(立命館大学国際関係学部の一般方式(2016年度))
学部個別配点方式(スタンダード3教科型)
 英語(100)国語(100)数学・地歴・公民から1科目選択(100)
全学統一方式(文系)(特定科目重視型)
 英語(150)国語(100)数学・地歴・公民から1科目選択(100)
IR方式(英語資格試験利用型)
 英語(200)英語外部資格試験(100)
後期分割方式
 英語(120)国語(100)
※( )内は配点


・2月上旬頃には志望校の試験日同士が重なってしまうこともある。このため、多くの大学が「試験日自由選択制」を設定している。
 試験日を2日以上設定しておいて、受験生が都合のよい日を選んで受験できる。さらに、複数の試験日を受験することを認めている大学も多い。
・受験生が受験しやすいように試験会場をキャンパスの所在地域以外に設置する大学も多い。直接大学まで行かなくても近隣で受験が可能。交通費や宿泊費を節約できるだけでなく、時間的・体力的な負担も減らせるため受験生にとっては便利な制度。

20160515 うまく活用!!センター試験利用方式


・センター試験の成績を活用する「センター試験利用方式」も多くの大学で導入。
・2016年度入試でセンター試験を利用する入試方式を実施した私立大学は527大学で、全私立大学の約9割。
・「センター試験利用方式」は、受験生にとっては負担感の小さい入試方式となっている。
・センター試験利用方式では、大学独自の試験を課さずセンター試験の結果だけで合否を決定するケースが一般的。つまり、センター試験さえ受験していれば、大学へ赴くことなく私立大学の併願が可能。
・国公立大学を第1志望としている受験生にとっては過度な私立大学の受験対策が必要なくなり、私立大学専願者にとっても受験チャンスの拡大につながる。
・大学からみると試験問題を作成する手間がかからないことから、受験料は一般方式と比べて安価に設定されている。
・センター試験の必要科目数は一部の難関校で4教科以上としているところもあるが、多くは3教科以下となっている。一般方式と同様に教科数や出願期間を変えて複数のセンター試験利用方式を設定している大学も多い。

● さまざまな入試方式の例(立命館大学国際関係学部のセンター試験利用方式(2016年度))
7科目型
 外国語(200)国語(200)数学・理科・地歴・公民から5科目(500)
5教科型
 外国語(200)国語(200)数学・理科・地歴・公民から3科目(300)
3教科型
 外国語(200)数学・国語・理科・地歴・公民から2科目(400)
後期型
 外国語(200)数学・国語・理科・地歴・公民から3科目(600)
3教科併用型
 センター試験:数学・地歴・公民から1科目(100)
 大学独自試験:英語(150)国語(100)
※( )内は配点

・センター試験利用方式で注意したいのが出願期間。
・国公立大学の一般入試はセンター試験後となっているが、私立大学では難関大を中心にセンター試験前に出願を締め切る大学が多い。その場合はセンター試験の結果を踏まえての出願ができない。
・私立大学にも一般入試でセンター試験必須の大学がある。産業医科大学や豊田工業大学、一部芸術系の大学では、センター試験の受験が必須。

・最後まで諦めない~2期(後期・3月)入試~
・2月下旬~3月にかけて再度入試を実施する大学もある。
・1月末から2月にかけて行われた試験の合格発表が終了してから出願できるため、万一志望校に合格できなかったとしても再チャレンジが可能。
・ただし、募集人員が少ないため、大学によっては高倍率となり、前期試験と比べると難度の高い入試となる。
・あくまでも前期試験で志望校に合格できなかった場合に利用する入試。